スタッフ日記
2021年
9月
11日
「【猛禽】2030年までに鉛中毒をゼロへ」
「【猛禽】2030年までに鉛中毒をゼロへ」
みなさん、こんにちは(^^)
動物園内のことではありませんが、猛禽担当者として嬉しいニュースが入ってきましたので、ご紹介します。
昨日10日に、環境省が、「2030年までに鉛中毒(なまりちゅうどく)で死亡する野鳥をゼロにすることを目指す」方針を決めました!
これは、すばらしい!!
拍手!!
・・・
さて、何のことか分からない方がほとんどかもしれませんね。
説明させてください!
国内にいる野生の猛禽たちの死亡原因は、鉛中毒と交通事故(自動車や列車との接触)が多くを占めています。
交通事故は想像できるかと思いますが、鉛中毒とは何でしょうか。
これは、鹿などの狩猟が関係しています。
狩猟には銃が使われますが、その弾が鉛で作られているものがあります。
ハンターが鹿を銃で仕留め、その肉を猛禽類が食べるときに、誤って鉛弾やその破片も一緒に食べてしまいます。
その結果、鉛中毒になり死亡します。
当園に展示されているオオワシやオジロワシが訪れる北海道では、2014年に鉛弾の所持を禁止していますが、周知不足や道外のハンターが使用してしまうなど、オオワシやオジロワシの被害は後を絶ちません。
本州でもクマタカやイヌワシが鉛中毒で死亡しているケースがあるそうです。
ちなみに、ハクチョウなどの水鳥も鉛中毒になっています。
環境省は、2025年度から段階的に鉛弾の規制を強め、鉛中毒ゼロを目指すそうです。
鉛中毒を含め、人が原因で死亡してしまう野鳥が少なくなることを願います。
参考:9月10日、環境大臣の会見
↓オオワシ
↓オジロワシ