スタッフ日記
「【ミニサファリ】今更ながら、ウィンビがいなくなった後のこと」
こんにちは(^^)v
先日、今更ナイトズーのことをブログに書きましたが(笑)
今回はさらにそれより前(7月)のことを書きます。
6月30日にシマウマのジャスミンの仔ウィンビがしろとり動物園へ移動しました。
シマウマの移動に伴う事故の発生数は多く、心配事も多くありましたが
ウィンビは無事に到着し、新たな生活を送っています。
正直、搬出するまでは、ウィンビを無事に輸送箱に入れられるか、ジャスミンやエレンが暴れないか等が心配で、搬出後のことはそこまで気にしていませんでした。
強いて言うなら、収容がうまくできるか?くらい。
というのも、キリンのシウンの仔ゴロウマル・ダイヤを搬出した後、
母親であるシウンは仔を探すもののそこまで気にすることなく落ち着いて過ごしていたからです。
いくら自分の仔でもそこまで探し回ったりせず、現実を理解して受け止められるんだなあと思っていました。
(シウンも食欲が多少落ちる等の変化はありました)
ただ、ジャスミンは違いました…。
(↑ウィンビ、懐かしい…)
ウィンビを出した後、ジャスミンはウィンビを探し回り、外の展示場と部屋の中を行ったり来たり、鳴いてウィンビを呼んだり…。
一番驚いたのは、トラックに反応したことです。
(↑搬出作業が終わるのをじっと待つエレン・ジャスミン)
当園のミニサファリは動物園の中でもかなり隅の方に位置しており、公道もすぐそばにあるためトラックが通ることも多いです(特に今年度は園内工事をしているため)。
ウィンビを搬出する際、エレンとジャスミンは同室内に収容し、キリン担当が見守っていました。
ウィンビはその隣の部屋で1頭にしてあり、外ではトラックが輸送箱の昇降作業をしていたので、トラックのエンジン音がしっかりと聞こえていた状態でした。
ウィンビの箱入れ、トラックへの積載作業も室内の中で聞いていたとはいえ、外の様子はほとんど見えない状態でしたが、
ミニサファリそばの公道をトラックが走ると、ジャスミンはウィンビが近くにいると思ったのか
走って音のした方へ近寄り、鳴いてウィンビを呼んでいました。
ウィンビのことを考え、今回去勢ではなく移動を選択しましたし、動物園として決めたことですが、
ジャスミンがウィンビを探している姿を見ているのは
担当としては少し苦しかったです。
エレンは、そこまで気にしていませんでしたが、ジャスミンがウィンビを探している間は普段のようにチョッカイを出したりせず、
時々ジャスミンのそばに寄って過ごしていました(実は優しいエレン)。
(↑ウィンビの入った輸送箱の積載作業)
そして、この探す期間も一週間ほどで落ち着き、徐々に普段通りの生活になりました。
エレンとジャスミンが取っ組み合いの喧嘩をすることもしばしばありましたし、ウィンビがいる期間は見られなかった2頭でグルーミングし合う姿も見られるようになりました。
ナイトズーが終わった後からは、ジャスミンとエレンを同じ部屋に収容するようにし、現在は2頭とも落ち着いて過ごせています。
また、ウィンビがいなくなった後、しばらくはジャスミンの乳房の張りが目立ちましたが、何事もなく徐々に張りがなくなり、乳汁の分泌も止まりました。
ちなみに、キリンたちはウィンビがいなくなったことには気づいている様子でしたが、探すようなことはせず、いつも通り過ごしていました。
ダチョウは、チョッカイ出して追いかけてくるやんちゃなシマウマが居なくなって、少しは落ち着いて過ごせるようになったと思います。
※現在、ダチョウは鳥インフルエンザ対策のため展示場に出していません。
(↑ウィンビがいなくなってすぐの頃)
現在、ジャスミンもエレンも仲良く2頭で過ごしています。
時々喧嘩することもありますが、以前のように生傷が絶えないようなことはありません。
ジャスミンが来園、ウィンビが生まれ移動し、数年1頭で過ごしてきたエレンにとっては怒涛の1年3ヶ月だったと思います。
もちろん私たち飼育員にとっても濃い時間でした!
ジャスミン浜松に来てくれて、ウィンビを産み育ててくれてありがとう!
これからしばらくはミニサファリで2頭のんびり過ごして、仲を深めてほしいと思っています(^^)
さて、明日はクリスマスですね!
寒波の影響で、園内風が強くてすっごく寒いですが(*_*)
動物園はクリスマス限定イベントを行いますので、皆さんぜひ暖かい服装で遊びに来てくださいね(^^)/お待ちしています!