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スタッフ日記

2014年 12月 21日
「類人猿の冬事情」

チンパンジーやゴリラなどの大型類人猿の冬の間のベッドのお話ですヽ(^o^)丿




野生の類人猿たちは、木の枝などを折って組み合わせネスト(ベッド)を毎晩つくり、その中で寝ます。
動物園でも、チンパンジーのジョニーたちに木の枝をたくさん与えると、ポキポキと折ってネストを作ることがあります。




しかし、この時季、木の枝製のネストを見かけることはあまりないかもしれません。
なぜかといいますと・・・
浜松市動物園では主に冬の間、類人猿たちに毛布や麻袋を与えています。
アフリカや東南アジア出身の彼らには、日本の冬の寒さはこたえるからです。
毛布やタオルなどをたくさん与えるとそれを組み合わせネストを作ることもあるのですが、その上で寝転ぶよりは、毛布にくるまっていたほうが温かいためくるまって寝てしまうのです。



↓チンパンジーのジョニー。顔だけ出して上向きで寝る派。冷たくないように体の下にも敷く。複数枚の布を使い敷布団と掛布団に使い分けることも!

↓ジョニーの同居者のチーコ。頭までかぶりうつ伏せで寝る派。くるまったまま用を足してしまう困った癖も(*_*)



なお、これらの毛布や麻袋は自分たちで外にも持っていくため(外が暖かいなと思ったり、洗濯してほしい時などには中に置いていきます)、日中でも寒いときは毛布にくるまっています。
そのため、せっかく来ていただいてもチンパンジーではなく毛布しか見られないことも多々あります^_^;
他の動物たちほど毛が深くなく、人間よりも筋肉質で脂肪が少ない彼らにとって、この時季の寒さは非常につらいと思いますので大目に見てあげてくださいませm(__)m




さて、ここからは他の類人猿たちについてもちょびっと紹介します。

まずはオランウータン。
彼らには麻袋や毛布はあまりあげません。
なぜかというと・・・





実は、上の写真のようにすぐに引き裂いてぼろぼろにしてしまうからです(゜o゜)


細く引き裂かれた毛布や麻袋は、上の写真のように格子に巻きつけたり、はたまたそれにぶらさがってみたり、糸くずを集めて口の中で転がして塊にしてみたり・・・

いたずらが大好きな彼らは、温まるよりも楽しむことを優先するようです。楽しむのは大いに結構なのですが、無限に無料で毛布がわき出てくるわけではないので、そんなにはあげられないのが現状です^_^;


最後にゴリラについて。

現在、ゴリラのショウには麻袋を与えています。

↓マットにしているショウ。そのまま座ると冷たいらしい。












☆おまけ☆

↓今年もひとりぼっちのクリスマスの図。


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