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スタッフ日記

2013年 8月 20日
「キリン飼育日誌 Vol.6 ~新たなる挑戦!ハズバンダリートレーニング~」

皆さんこんにちは!毎日暑い日が続いていますね!先々週の暑さに、私は夏バテ気味に
なりましたが(-。-;皆さんは大丈夫でしょうか?
特にお出かけの時には、熱中症にならないように早めの水分、塩分補給をして下さいね!


さて、皆さんはハズバンダリートレーニングという言葉を聞いたことはありますか?


ハズバンダリートレーニングとは、簡単に言うと…動物の健康管理と共に、動物も人も安全に飼育するためのトレーニングを言います。
つまり、動物自ら進んで私たち飼育員が望む行動をさせるトレーニングです。
例えば、動物の爪切りをする時に、動物が自分から進んで手足を出して爪切りをさせるようにすることや、注射をする時に自分から腕を出させることもこのトレーニングの一つです。最も大切なことは決して動物を脅かしたり、叱ったりすることなく褒めることによってこれらの行動をさせることです。
動物園、水族館では、主にゾウやゴリラ、チンパンジー、イルカ、アシカなどに行っています。
そして、キリンにも行っている園が増えているんです!


どうしてキリンに?と思うかもしれませんが、一番の目的は蹄のケアです。動物園で暮らす動物は野生に比べると、運動量が少ないため蹄が伸びやすく、年齢を重ねていくと変に蹄が伸びてしまうことがあります。
キリンに麻酔をかけ蹄のケアすることはキリンにとってかなりの負担やリスクが高く、ストレスにもなってしまいます。それをなくしていくために、トレーニングを通して身体に触ることに慣れていくことで、キリンにとって負担やストレスを感じることなく、最終的に蹄を削ることが出来るのです。

当園では現在一頭のキリン、リョウ(オス・3歳)がいますが、将来的に蹄の削蹄や採血など健康管理が出来るように、ハズバンダリートレーニングを開始しました!!


しかし、私たちはキリンのトレーニングについての知識や経験がないため、只今キリンのハズバンダリートレーニング方法を秋田の大森山動物園さんや大阪の天王寺動物園さんのキリン担当の方より、いろいろと教わりながら試行錯誤してトレーニングを行っています。
園によって環境や施設の違いなどいろいろありますが、他の園館さんも動物たちを愛する気持ちは同じです‼
快く親切にいろいろと教えて下さり、本当に嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです!この場を借りてお礼申し上げます!ありがとうございます‼


実はあまり表だってはいませんが、こういった情報交換は全国の各園館どうしで行われていて、このような交流や情報交換などが飼育技術の向上に繋がっているのです!(^-^)



キリン担当になって約5か月、まだまだ知らないことが多く勉強中で、今トレーニングを開始して正直、どこまで出来るかわかりませんが、飼育員、キリンにとっても安全にトレーニングを行えるように、そして、リョウが楽しくトレーニングを出来るように毎日少しづつトレーニングを重ねて、いつか蹄をケア出来るように一生懸命頑張りたいと思っています‼ぜひ皆さん、温かい目で見守っていて下さいね(^o^)/



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