NPO法人 浜松市動物園協会 NPO法人 浜松市動物園協会
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浜松市動物園の取り組み

園内の様子

 浜松市動物園は、昭和25年に静岡県内初の動物園として浜松城公園内に開園しました。 市の中心部にあって、ゾウやキリンなどの珍しい大型動物を気軽に観賞できる施設として、多くの市民の方々に愛されてきました。 開園から約30年が経過した昭和58年、現在の場所(西区舘山寺町)に移転し、隣接するフラワーパークと一体となった舘山寺総合公園として整備されました。 飼育動物の展示には一部に無柵放養式を取り入れることにより、緑豊かな公園内を散策しながら動物たちを直接観ることができ、現在も家族連れで楽しめる施設として人気を博しています。
 動物園の基本的機能は、「レクリエーション」、「教育」、「調査研究」、「種の保存」の4点と「浜松市動物愛護教育センター」です。 以下に、これまでの浜松市動物園の取り組みについて紹介します。



レクリエーション -子どもも大人も楽しめる施設として-

スタッフの専門性を活かした情報発信

飼育員によるガイド

 飼育員によるガイドや展示場付近に設置した解説板、公式ホームページ等を活用し、動物たちの生態や行動を魅力的に紹介することで、子どもだけでなく、大人にも新たな驚きや感動を与えられるように工夫しています。


教育 -動物たちを通じて「いのち」の大切さを伝える-

いのちの教育事業

 動物園では、生と死という「いのち」の循環が日常的に展開されています。 平成22年度にホッキョクグマのジェイソンが「いのち」を全うした姿を映像化したのをはじめに、その後も小中学生用として独自に教材を制作しました。 平成26年度に「浜松市動物愛護教育センター」が開設された後は、動物園の動物だけでなく、犬や猫などの身近な動物たちを通した、あらたな切り口からの「いのちの教育」に取り組んでいます。

いのちの教室 出前講座

教育プログラム

ナイトZOO

 浜松市動物園・浜松市動物愛護教育センターは、動物たちのいのちのすばらしさ、大切さを学べる市内唯一の教育施設として、犬猫など身近な動物たちをはじめ、動物園の動物たちを通したさまざまな「教育プログラム」を用意しています。 これらの「教育プログラム」により、未来を担う子供たちの、「いのちを大切にする心」、「生きる力」、「自然を大切にする力」を育てるきっかけとなることを目指します。


調査研究

動物たちの飼育に伴い、その行動や生態、繁殖等のたくさんのデータを得ることができます。 それらを他園や研究機関と共有し、絶滅が心配される個体の保護や生態系の維持、そして動物園で暮らす動物たちに快適な場を提供できるように努めています。


ハズバンダリートレーニング

ハズバンダリートレーニングとは、動物の健康管理と共に、動物も人も安全に飼育するためのトレーニングのことで、 動物が自ら進んで私たち飼育員の望む行動をさせるためのトレーニングです。
例えば、動物の爪切りをする時に、動物が自分から進んで手足を出して爪切りをさせるようにすることや、 注射をする時に自分から腕を出させることも、このトレーニングの一つです。
これらは、決して芸を仕込むためのものではありません。 動物を脅かしたり叱ったりすることなく、褒めることによってストレスなく行動をさせます。
浜松市動物園では、このトレーニングをキリンとゾウに行い、体調管理や研究データの取得に活かしています。

キリントレーニング ゾウトレーニング

希少動物の保護と種の保存

浜松市動物園では、市民の動物愛護や自然保護への関心を高め、また同時に希少動物の保護や種の保存に貢献してきました。
ワシントン条約により、絶滅のおそれのある野生動物を海外から購入することが困難になる中、 国内動物園はブリーディングローンなどによって種を保存する重要な責務を担っています。
浜松市動物園は、JAZA(日本動物園水族館協会)加盟の公立動物園として、 希少動物の繁殖に取り組むとともに、野生動物の絶滅の危機を訴えるなど、自然環境や動物保護への関心を高めています。


ゴールデンライオンタマリン

ゴールデンライオンタマリン

ゴールデンライオンタマリンは、黄金の毛並みが美しい小型の霊長類です。 日本では浜松市動物園でしか見ることができません。
平成6年、希少種の保存に協力する園として、ブラジルから雄のリオと雌のリカのペアを受け入れました。 このカップルは相性が良く、浜松市動物園で40頭の子どもたちが生まれ、その後、繁殖計画の一環で9頭が海外へ旅立っていきました。

現在、雄のみ3頭を飼育しています。 しかし、カップルとなる雌を受け入れることはかなり難しくなっており、近い将来、国内でゴールデンライオンタマリンを見ることはできなくなるかもしれません。
国内動物園間のブリーディングローン、また、国境を越えた種の保存に向けた取り組みは、今後も益々重要になってくるものと考えられます。


ホッキョクグマ

ホッキョクグマ

平成22年2月、バフィン(雌・当時18才・浜松市動物園所有)との間に繁殖が期待されていたジェイソン(雄・17才)が死亡しました。
伴侶を亡くしたバフィンを、翌年平成23年3月、大阪市天王寺動物園のゴーゴ(雄・当時5才)の元へとブリーディングローンとして貸し出しました。 バフィンの年齢的に最後の出産のチャンスでした。
バフィン貸し出しの間、浜松市動物園にホッキョクグマが不在となってしまうため、北海道おびひろ動物園よりキロル(雄・当時2才・札幌市円山動物園所有)が来園しました。

そして平成26年11月、ゴーゴとバフィンの間にモモ(メス・浜松市動物園所有)が誕生し、平成28年6月、バフィンとモモは浜松市動物園へと帰ってきました。
バフィン不在の間、浜松市動物園の来園者を楽しませてくれたキロルは、平成28年4月、ブリーディングローンにより北海道釧路市動物園へ移動し、 今後ミルク(メス・当時3才・釧路市動物園所有)との間に繁殖が期待されています。


浜松市動物愛護教育センター

動物愛護教育センター

 浜松市動物園には、動物愛護事業やいのちの教育事業の拠点となる「浜松市動物愛護教育センター」が併設されています。 身近な愛護動物である犬猫の譲渡会やイベントの実施などを通して、動物愛護の精神の浸透を図っています。

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