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スタッフ日記

2010年 11月 11日
「シマウマの「アラシ」とクロヒョウの「リリ」がお引越し」

昨年生まれ、みなさまからの公募で愛称をいただいたシマウマの「アラシ」とクロヒョウの「リリ」が、この10月にそれぞれ新しい動物園に引っ越しました。アラシは長野市茶臼山動物園で、リリは群馬サファリパークで新しい生活を送っています。

引越の搬送時には、動物には小さめの箱の中に入ってもらい、箱ごと輸送します。この箱に入るのは、どの動物のどの個体も苦手。

でも、シマウマのアラシはとても堂々としていました! 前段階として母さんから離しても落ち着いていましたし、箱に入るときにもほとんど抵抗しませんでした。茶臼山動物園に到着してからもすぐに箱から出て、その日のうちにエサも食べたそうです。シマウマは繊細なので、到着して落ち着いたころに改めて不安を感じてしまうことがあるのですが、その期間も無事乗り越え、元気に暮らしているそうです。(しかも、茶臼山動物園は、アラシのお父さん「ケン」の出身地なんです!)

>>茶臼山動物園での「アラシ」紹介記事

当園で元気に走るアラシ(左)


反対に、リリは搬出の際、かなりの抵抗を見せました。箱になかなか入らず、係員に本気で威嚇する場面もありました。群馬サファリパーク到着後も箱からなかなか出てこなかったとのこと。その後もしばらくエサをとらず心配でしたが、6日後にはエサを食べ始めたとのこと、ほっとしました。こちらも、元気に過ごしているそうです。

1年で大きく成長したリリ。


ともにまだ1歳のアラシとリリ。まだ子供のうちにお母さんから離し新しい環境に移動させるのは、つらいことではありますが、これは、動物園という環境で順調に繁殖を進めるための措置の1つです。

動物園というごく狭い環境の中に、1年前に生まれた子供と新たに誕生した赤ちゃんが共存するのは至難のわざ。どうしてもストレスがかかってしまいます。このため、時期を見極めたうえで、次の赤ちゃんが生まれる前に別の動物園に引っ越すようにしています。

実は、日本国内でのクロヒョウの繁殖の成功例はほとんどありません。当園の「サリー」(オス)と「ナイ」(メス)は何度も繁殖に成功している数少ないカップル。今年も繁殖の期待がかかっています。また、シマウマも赤ちゃんの誕生が期待されています。

繁殖に力を入れるためには、他の動物園との連絡を密にし、協力態勢を整えていくことも重要です。今後も、貴重な動物たちが未来につながっていくように、飼育員一同がんばります!


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